《詩》わたしは太陽が好きだ


 強い日差しが体を焼き付ける。だが不快ではない。

 確かに眩しいし、汗も出る。

 でもなんだか、太陽がわたしを浄化してくれるように感じる。

 

 ときどきわたしは敢えて太陽のあるところに出てみる。

 そこは暑くて、眩しい。

 だがやはり、太陽がわたしを浄化してくれるように感じる。

 

 部屋の中にいると、なんだか心が鬱屈してくる。

 そんな暗い時は、外に出よう。

 そうすれば、太陽がわたしを浄化してくれると思う。

 

 太陽は不思議だ。普段とは違うものを見せてくれる。

 青い空と、強い光を見ていると、なんだか自分がこだわっているものなんて

 大したことがないように見えてくる。

 だから太陽は開放してくれる。

 そして日の光はわたしを浄化してくれる。

 悩みなんて、ちっぽけなものは、太陽の光の中で消えてゆくのだ。

 

 光に溢れた街を歩く。

 人間で溢れた街を歩く。

 そこでは心が歩いて行く。

 そこはもう異世界だ。

 ずっと心の中にそんな異世界を持っていれば、いつでも帰ってくることができる。

 それこそ解放で、それこそ自由だ。

 

 だからわたしは太陽が好きだ。

 わたしは街が好きだ。

 

 だから今日も、輝ける街へと歩いて行こう。

 

(KEBAB)