《写真》Lサイズの街のSサイズのわたし&旅は道連れ


Lサイズの街のSサイズのわたし

モントリオールの街は何もかもがでかい。道は日本ではありえないくらいでかい。この写真でもわかる通り、車は4台以上通れて当たり前である。建物もでかい。天まで届かんばかりの高さを誇り、その上分厚いのだ。そして、何より、人がでかい。アジア人である我々は、カナダの白人にとっての子供用Lサイズを買わない限り服を買えないのだそうだ。それはきっと、食べ物がいろんな意味ででかいからだ。モントリオールの名物は、ものすごい量のフライドポテトにグレイビーソースと白いチェダーチーズをかけた「プティーン」。これはカロリーもかなり高いと思うが、悔しいことに、ものすごくうまい。そんな、何でもかんでも規模がでかいモントリオールで三週間、この夏、小さくて肩幅の狭いわたしは暮らしてきた。心だけは少しだけでかくなれただろうか。(撮影&記事:KEBAB)


旅は道連れ

昔から通学通勤に使う電車は地下鉄だったので、トンネルを抜けて電車が突然外に飛び出ると車内が眩しくてほんのり暑く感じる。田園地帯を進んでいるとドアの隙間から肥やしのにおいと一緒にハエが飛び込んでくることがある。初めは顔をしかめるが、だんだん慣れてくると彼も口うるさい同乗者の一人になる。同じ号車にいる人間は僕一人だ。そのままハエと終点までくつろいだ。でかいモグラだなと向こうもそう思っていたのだろう。(撮影&記事:saboten)